司法書士の仕事って?
司法書士法によれば、司法書士とは不動産の権利に関する登記、供託及び訴訟等に関する手続の適正かつ円滑な実施に資し、もって国民の権利の保護に寄与する事を目的とする職業ということになっています。
でも、これだけでは良く分かりませんよね?私自身、司法書士の仕事内容を正確に理解したのは、司法書士試験に合格して仕事を始めてからです。でも平成9年の事務所開業以来、数万件の登記案件を処理してきた今、はっきりとこう言いたいと思います。僕たち司法書士は、市民の方々が普通の暮らしをしている中で必要になる様々な手続きをお手伝いする『暮らしの法律家』です。
わたしたち司法書士は、全国のありとあらゆる地域に所在し、地域の方々の暮らしの中で発生する心配事を解決するための相談相手となっています。何か困ったことがあったら、ぜひ近くの司法書士事務所を訪ねてみてください。きっと親身になって相談にのってくれるはずですよ。
わたしたち司法書士がどんなときに皆さんのお役に立てるか、代表的な場面をご紹介いたします。
- 念願のマイホーム購入おめでとうございます。土地や建物などの不動産を購入した場合には、所有権移転登記や所有権保存登記をして、その不動産が自分の物であることを登記しなければなりません。そのほか、銀行から借り入れた住宅ローンのための抵当権設定登記も行うことになります。
- 離婚するときには、婚姻中に築いた財産を二人で分けることになります。夫名義の自宅を妻に渡したいような場合には、自宅の土地建物を「財産分与」を原因として夫から妻に対して所有権移転登記をする必要があります。
- 何十年という時間をかけて支払った住宅ローンのご完済、お疲れ様でした。住宅ローンを完済した場合には、その債務を担保するために設定されていた抵当権を抹消します。
- 会社を退職して自分で事業を始める場合には、会社を設立することになります。会社経営にあたっては、役員変更などと各種変更登記のほか、金融機関からの借り入れの際の抵当権設定などでも司法書士がお手伝いすることになります。
- 歳を取れば誰だって認知症などで判断能力が低下していきます。そんなときに、本人に代わって不動産や金融資産を管理したり、施設や病院などと契約を結んだりするのが成年後見人です。
- サラ金などから高金利のお金を借りすぎてしまうと、もう収入だけでは返済ができなくなってしまいます。任意整理、個人再生、自己破産などを利用して、借金に追われる苦しみから解放されるためのお手伝いをします。
- 相続に関しては雑誌や新聞などで取り上げられるなど、情報が増えています。遺言作成、生前贈与、配偶者控除による贈与などの相続対策を検討される方が増えています。相続対策には税務上のチェックが必要になる場合がありますが、その場合には税理士さんとタッグを組んで対応いたします。
- 相続が開始したときには、不動産、保険、自動車を購入したときなどのように、誰かが書類を用意してくれてあとは印鑑を押すだけ、というようにはなりません。自分から専門家を探して依頼する必要があります。司法書士は、不動産の名義書換のほか、預貯金などの払い戻しなどの遺産整理業務についてもお手伝いすることができます。